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歯科医が教える【子供の歯ブラシの正しい選び方】

いつまでも健康な歯でいるためには、子供の頃からのお口のケアが重要になります。特に乳歯(子供の歯)は永久歯(大人の歯)と違い、小さくデリケートなのでお子様のお口に合った正しい歯ブラシを選んであげましょう。今回はお子様の正しい歯ブラシの選び方についてお話していきますので参考にしてみて下さい。

お子様の歯ブラシの正しい選び方

お子様の歯ブラシの選び方で大事なのは「年齢」「機能性」「安全性」「デザイン」の4つのポイントを考えながら選ぶことです。その中でも年齢に合った歯ブラシは特に重要なポイントになります。その中で機能性や安全性、デザイン性などお子様に合ったものを選んでいきましょう。

<歯ブラシ選びの重要なポイント>

  • 年齢
  • 機能性
  • 安全性
  • デザイン

乳歯と一言で言っても、乳歯から永久歯に生え変わるまでには大きく分けて3つの段階を踏んでいきます。その度に歯ブラシに求められる機能も変わっていき、年齢に合わせて正しい歯ブラシを使っていく必要があります。

0~2歳の「乳児期」

歯が生え始め離乳食が始まる乳児期では、上の歯が生えてくる生後10か月頃から歯磨きのケアが必要になってきます。特に上の歯は唾液による洗浄作用が届きにくい場所なので虫歯になりやすく念入りなケアが必要です。ケアも大事ですが、まず一番重要なのは歯ブラシに慣れてもらうことです。赤ちゃんにとっても快適な歯ブラシを選んで歯磨き好きになってもらうようにしていきましょう。

歯ブラシのヘッド部分が小さく子供のデリケートな歯茎を傷つけない毛が「やわらかめ」のものを使いましょう。1歳~1歳半頃から自分で歯ブラシを持たせて歯磨きの練習を少しずつ始める時期にもなりますので、グリップ部分は握りやすいストレートで太めのものがおすすめです。

乳児期はよく動き、誤嚥の可能性があるため安全性も重視したいところです。歯ブラシ自体が出来るだけやわらかめのものを選んであげるようにしましょう。ヘッド部分が自由に曲がるシリコンのものや、喉の奥へブラシがいかないようにストッパーが付いたものがおすすめです。

3~5歳の「幼児期」

3歳ごろになると乳歯が奥歯まですべて生え揃う時期になります。奥歯は磨き残しが多くなる部分ですのでしっかりと磨けるように普段から歯磨きの練習と仕上げ磨きを行ってください。

おすすめの歯ブラシは、成長に合わせて乳児期で使っていたヘッド部分よりも少し大きめのものか乳児期と同じサイズのものを選びます。大きすぎると奥歯まで届かないので注意して下さい。

毛の固さは「やわらかめ」か「ふつう」タイプのものを使います。この頃から自分で歯磨きを行うようになるので、握りやすいストレートタイプのもので歯磨きが楽しくなるデザインのものを選ばせてあげましょう。幼児期のころはよく動き回るので安全面にも注意し乳児期と同じようにヘッド部分がやわらかく曲がるものがおすすめです。

6~12歳の「生え替り期」

6歳から12歳の頃には乳歯が永久歯(大人の歯)に生え変わる時期です。乳歯と永久歯が混ざり歯がデコボコしやすいので汚れが溜まらないように丁寧な歯磨きを心がけましょう。また、生え始めの永久歯は虫歯になりやすいので注意が必要です。

6歳頃には乳歯の奥歯のさらに奥に「第一大臼歯」と呼ばれる大人の歯の奥歯が生えてきます。さらに歯磨きがしづらくなり、虫歯になりやすい歯でもあるのでしっかりと磨ける歯ブラシを使うことが重要です。

乳歯と永久歯が混ざる歯も磨けるように、生え変わり期専用の歯ブラシを使いましょう。毛は「やわらかめ」か「ふつう」タイプのもので、歯のデコボコにも毛先が当たるようにいくつかの長さが混ざったタイプの歯ブラシがおすすめです。

奥歯が生えてくるので歯ブラシのヘッド部分は小さめのものにし、奥までブラシを入れられるように歯ブラシの持ち手は少し長めのものを選びましょう。

仕上げ磨き用の歯ブラシも使おう

9歳ぐらいまではお子様が歯磨きをした後に仕上げ磨きをしてあげましょう。お子様用の歯ブラシの他に、仕上げ磨き用の歯ブラシを用意しておくと便利です。

仕上げ磨き用の歯ブラシは、奥歯まで届くようヘッド部分が小さく毛が短めのものがおすすめです。また、奥歯が磨きやすい持ち手が長めの歯ブラシを使い、汚れが落としやすい「ふつう」の毛の固さにしましょう。

毎回仕上げ磨きをすることでお子様が虫歯や歯周病にかかるリスクはぐっと下がっていきます。大変だとは思いますが、毎回歯磨きの際には仕上げ磨きの習慣をつけるようにしましょう。

まとめ

お子様の歯を健康に保つには正しい歯ブラシを選択する必要があります。現在はドラッグストアでも年齢別に歯ブラシが売られているので、その中から安全性や機能性(毛のやわらかさなど)、デザインを決めて選ぶようにするとお子様に合った歯ブラシを見つけることが出来ます。お子様は歯ブラシを噛むクセがあるため毛先が開きやすく綺麗に歯を磨けない原因にもなるのでこまめに買いなおしてあげましょう。

 

早い時期から診察を行うことが重要です。